日中経済協会上海事務所 大分県経済交流室 駐在員レポート

上海の春節

2022年12月に大分県上海事務所に新たに着任しました後藤です。本来2022年4月に着任予定でしたが、新型コロナウイルスによる上海ロックダウンの影響等により、渡航できない状況が続いておりました。昨年12月上旬に上海入りし、8日間の隔離を経て市中への行動が解除されました。(※今年1月8日からは、外国から中国へ入る際の隔離措置は撤廃されています。)

さて、上海に着任して、早速年末年始と春節を体験しました。私自身、年末年始、春節を中国で過ごすのは初めてのことで、どのような雰囲気なのか興味津々でした。

まず、年末年始は12月31日~1月2日までの3日間です。日本と違い、年末の大掃除やお節料理の買い物、新年の神社へのお参りといった雰囲気はありません。普通の週末を迎えるといった感じです。一部では新年を祝うカウントダウンやスーパーの売り出しなども見られますが、盛り上がりはイマイチです。

その後、春節(2023年は1月21日~27日)の1週間くらい前になると周りが賑やかになってきます。デパートやスーパーには春節を祝う装飾が鮮やかに飾られ、バーゲンセールも始まります。空港や駅には、大きな荷物やスーツケースを持った人が増え始めます。ある報道によると、今年の春節は中国国内で21億人が移動するとも言われており、まさに民族大移動といった感じです。


【スーパーの売場。春節を祝う干支のぬいぐるみや装飾品を販売している。】

上海で有名な観光地はたくさんありますが、今回はその中でも代表的な観光地である外灘(わいたん)と豫園(よえん)の春節風景を紹介します。

まずは外灘です。外灘は約100年前の上海で、「東洋のウォール街」とよばれていた西洋建築群が建ち並ぶ通りです。この春節休みを利用して、地方から上海へ観光に来る人も大勢います。地方へ帰省する上海市民も多いため、住宅地は閑散としていますが、外灘は多くの観光客で賑わっていました。写真右手の一番高いビルが高さ632mを誇る上海中心大厦で、左手の球体の塔は高さ468mのテレビ塔です。この建物を背景に写真を撮るというのが定番スポットとなっています。

【外灘の高層ビルを背景に記念写真を撮る人で賑わっている。】

【外灘へ向かう南京東路通り。向かい側が外灘。】

次に豫園を紹介します。豫園は、明代に建てられた江南スタイルの庭園で、様々な楼閣や池、石山などを鑑賞できます。春節時期には、干支等のモニュメントや楼閣がライトアップされ、中国の雰囲気を感じさせてくれます。メインの九曲橋を通るには1時間以上待ちますが、見る価値は十分にあります。周辺には、飲食店や屋台が立ち並び、お祭り気分を味わえます。


【豫園内のモニュメント。中央には干支のウサギ。】

【楼閣の間には様々な装飾がライトアップされ、幻想的な雰囲気に。】

今回は、上海の観光スポットである外灘と豫園の春節の風景を紹介しました。コロナによる制約も徐々に解除されてきており、日本へ旅行に行きたい中国人は大勢います。今後、日中間の往来が自由にできるようになれば、インバウンドが復活しますので、上海事務所としても、旅行会社へのPRをしっかり取り組んでいきます。

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