上海の現状と上海事務所の取り組み

上海の現状と上海事務所の取り組み
はじめまして。2018年4月に大分県上海事務所に赴任しました難波です。
今回は上海の現状と、上海事務所の活動についてお伝えします。
上海の現状
上海市は大分県とほぼ同じ面積(6,340k㎡)に約1,400万人が暮らす、中国最大の経済都市です。毎年7%近くの経済成長を続けています。
上海に長く住んでいる方に伺うと、ここ最近の変化は特にめまぐるしいものがあるといいます。キャッシュレス決済やシェアビジネスが急速に普及したためです。赴任当初、私自身もこうしたビジネスの普及が日本以上に進んでいることに驚きました。スマートフォン1つあれば、どの店でも支払いができ、タクシーやシェア自転車を使ってどこへでも行くことができます。大なり小なり不具合は起こっているようですが、最先端技術をいち早く取り入れ、トライ&エラーを重ねながらより良い生活を目指す姿勢に、中国のダイナミズムを感じます。
上海事務所の活動について
上海事務所では、中国、香港、台湾において、大分県産品の輸出促進、観光誘客、自治体交流を柱として、経済交流の促進に向けた活動を行っています。
大分県産品の輸出促進では、日本の食品を扱う商社や小売店、飲食店などに対する紹介や、展示会等への参加により、大分県産品についてのビジネスマッチングや情報発信を行っています。今年度はこれまで、上海で5月に行われた食品の展示会「SIAL CHINA」、香港の「FOOD EXPO」、台湾で行われた「台北国際精緻酒展」などに大分県産品が出品されました。
台北国際精緻酒展では大分県産の日本酒、焼酎、梅酒などを販売
観光誘客に関しては、2017年に中国から大分県を訪れた宿泊客は約8万人で、前年から16%増加しました。特に個人旅行客が増えています。上海事務所では、上海の旅行会社を訪問し、大分県の観光関連情報を提供することでツアー商品造成を促進しています。また、個人旅行誘客については、SNS等を活用して大分県の魅力を発信しています。中国のSNS「微帆」の大分県公式ページのフォロワー数は約5,800人となっています。
また、JR九州上海事務所と九州各県自治体上海事務所で構成するチーム九州では、九州を一体的にPRする活動も行っています。6月には今年で3回目となる「九州マンス」が開催され、上海市内の飲食店でのメニューフェアや、百貨店・小売店での物産展が行われました。中国のSNS「WeChat」のチーム九州公式ページにおける観光情報の発信も行っています。
九州マンスでは九州のメニューフェアを実施
上海におけるネットワーク
経済交流促進に向けた活動をバックアップするネットワークの構築・活用にも力を入れています。
大分県は、人口に対する留学生数の比率が全国でもトップクラスですが、大分県内の大学等を卒業した多くの留学生OBが、上海をはじめ中国本土、香港、台湾で活躍しています。5月には上海エリアの有志により、大分県と上海とのビジネスを促進するための企業が設立されました。また大分を拠点に、中国との貿易やインバウンドに取り組んでいる方もいます。
こうした心強い大分県のサポーターの方々と連携しながら、大分県の中国ビジネス促進に取り組んでいきたいと思います。
おわりに
上海に赴任して5か月たちましたが、あちこちで日本食レストランを見かけたり、日本語を話す多くの人と接する機会があったりと、生活の中に「日本」が定着してきていると実感しています。その中で大分のプレゼンスを高めることができるよう、取り組んでいきたいと思います。
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