東日本大震災以降、日本から中国への食品輸出が水産品や添加剤を除きストップしている状況だ。大分県からも定番化している焼酎、飲料、お菓子、調味料などの輸出ができず、すでに在庫が底をついた県産品も出ている。また、今年のはじめ、上海の有名百貨店での催事で販売好調だった乾椎茸は、百貨店側から定番化の話があったが、今は宙に浮いている。2009年には、九州乳業と上海の高級スーパーとの牛乳の直接取引が成立し、「夢のワンコンテナ」が実現できた。しかし、その直後に宮崎で発生した口蹄疫の影響で、未だに日本の乳製品は中国に輸出できない状態が続いている。嘆いてもしょうがないが、上海に赴任して以来、さあこれからという時に外的要因で出鼻をくじかれる目に何度となく遭っていることから、食品輸出のリスクを身にしみて感じている。もちろん、大分の顔となる食品の輸出促進にこれからも力を入れていくことに変わりはないが、今後は、小鹿田焼のような工芸品や、温泉成分を使った日用品など、中国人の興味を引き、差別化ができる県産品の中国市場開拓も合わせて行っていく必要があるのではなかろうか。 |
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