日中経済協会上海事務所 大分県経済交流室 駐在員レポート
春節

上海に赴任して3度目の春節(チュンジエ)を迎える。陰暦のため春節は毎年日にちが異なり、今年の春節は2月3日だ。新暦の正月は新天地や豫園などの観光地でカウントダウンが行われる程度で、正月らしさを味わえない。日本人は衛星放送で日本の紅白歌合戦を見てなんとなく年越しを感じるくらいだ。

中国人にとってお正月といえば春節。春節前には上海市内に点々とある火車(電車)の切符売り場は故郷に帰省する人たちで長蛇の列だ。春節の帰省ラッシュは「春運」(チュンユン)と呼ばれ、車や電車、飛行機で延べ20億人以上が移動すると言われている。春節が近づくにつれて繁華街の道路には電飾が増え、デパート、ショッピングモールでは提灯などの飾りがされて春節の雰囲気が盛り上がってくる。この時期になると周りにいる中国人が心なしかソワソワしているように見える。春節は家族親戚と一緒に家で過ごすというのが一般的であるが、上海や北京ではこの時期に暖かい海南島や香港、海外旅行に行く人たちも増えているという。経済成長に伴い春節の過ごし方も少しずつ変化しているようだ。

中国の春節で一番驚くのは花火爆竹の凄まじさだ。厄払いと新年の幸福のためらしいが、夜から朝方まで街のあちこちで空襲のように鳴り響いてたまらない。春節には財をもたらす神様が続々下界に降りてくると言われ、商売の繁盛を祈ってたくさんの花火爆竹が行われる。中国の発展ぶりを見ると、やかましい花火爆竹も財の神様には意外と効果があるようだ。


ショッピングモールに飾られた提灯
          

                                  

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