半年間にわたる上海万博が開幕した。これまで万博会場に二度足を運んだが、地下鉄での会場までのアクセス、船による会場内の移動、レストランやトイレ、といったハード面はとても良く整備されている。会場の内外に地元の大学生を中心に多数のボランティアを配置して、会場の案内や、マナー意識の向上を図るなどソフト面についてもうまく運営されているようだ。ただ、上海市政府が各家庭に入場券1枚と交通カード200元分を無償配布しており、6月以降、子供の夏休みとも相まって上海市民がどっと入場してくるので、こうした事態に混乱なくスムーズに運営できるかが課題である。 肝心のパビリオンの方であるが、人気パビリオンに入るには、2~3時間待ちは覚悟しなければならない。人気パビリオンのトップ10は、サウジアラビア館、日本館、ドイツ館、イギリス館、中国館、イタリア館、韓国館、フランス館、スペイン館、スイス館。サウジアラビア館にはバスケットコート2面分のスクリーンをもつ世界最大の3D映画館という目玉があるからだ。展示のみで、興味を引く体験などの仕掛けがないパビリオンは行列が少ない。 上海万博を訪れるのは外地(上海以外の中国)の中間層がほとんどだ。万博を通じて最新の技術やサービス、マナーに触れた彼らが、その感動を持ち帰ることにより中国各地の消費活動が一段と進むことだろう。 |
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