日中経済協会上海事務所 大分県経済交流室 駐在員レポート
史上最大の万博
 

いよいよ来月から半年間にわたる上海万博が開幕する。過去最多となる242の国と国際機関が出展し、来場者7,000万人という史上最大の万博となる。中国では2008年の北京オリンピック、2009年の建国60周年に続く一大国家イベントだ。先般、出張者に大分県での上海万博の話題について尋ねたところ、ほとんどの大分県民はあまり関心がなく上海で万博のあることすら知らない人も多い、との話に驚いた。2008年から上海で生活している小職は、道路わきの看板やマスコットの海宝(ハイバオ)、バス広告などで気がつけば毎日、上海万博を刷り込まれている状態である。だが、考えてみれば万博というものは世界の国々が参加する国際イベントであるが、参観者のほとんどは自国民となっている。大阪万博や愛知万博は覚えていても外国で開催された万博を知らない人は多いだろう。上海万博でも来場者7,000万人のうち95%は中国人である。

 

しかし、大分の県民や企業人にとって今回の上海万博は、単に外国で開催される万博として見過ごすには非常にもったいないイベントだ。第一に、万博が東京に行くのと同じくらい近いところで開催されること。第二に、今や世界経済の牽引役となった中国が、「より良い都市、より良い生活」をテーマに、あるべき都市を追求したイベントで、将来の中国の姿を垣間見るチャンスであること、第三に、中国各地から所得を増加させた7,000万人近い中国人が上海に押し寄せることから、絶好のPRの機会になる点である。特に企業の方々にはこのビジネスチャンスを生かしていただきたい。



仕上げの工事が進む万博会場 日本館 紫蚕島(かいこじま)
          

                                  

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