日中経済協会上海事務所 大分県経済交流室 駐在員レポート
底知れぬ中国マーケットの魅力
      森ビルが上海の浦東新区に建てた地上101階、高さ492mの世界一高層ビル「上海環球金融中心」の展望台に昇ってみた。世界一高い展望台の床は一部がガラス張りとなっていて、上海の上空を歩いているような感覚になる。そこから見る上海のパノラマ風景はまさに圧巻のひと言。林立する高層ビルやおびただしい数のマンションを眺めていると、上海の底知れぬパワーを感じる。
      北京五輪が終わって中国経済の減速論も聴こえるが、上海で暮らしていると、とても景気が減速しているとは思えない。特に中国人の購買力には驚かされる。週末に古北地区にあるカルフールに買い物に行くが、食品フロアにある40台のレジにはいつも長い列ができていて、買う量も半端でないので10分のレジ待ちも珍しくない。出張先の四川省成都のイトーヨーカ堂では平日にもかかわらず買い物客でごった返している様子を目の当たりにした。上海万博に向けたインフラ整備も進行中だ。国際線の浦東空港の第2ターミナル完成に続き、国内線の虹橋空港でも第2ターミナルが建設中市内のあちこちで地下鉄の延伸工事や道路の整備が行われている。また、今後は中国・上海の発展に必要な環境保護や省エネなど関連投資も見込まれる。
      中国政府にとって内需拡大は至上命題だ。13億の消費者が購買力を手に入れたとき、このマーケットの魅力は計り知れない。大分の企業も将来の果実を取るため、今こそ中国市場での足場作りをしてもらいたい。


(一番高いビルが上海環球中心)

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